「お客様本音トーク」とは、単なる「お客様の声」とは違います。ライターが実際に施工されたお客様宅を訪れ、十分に時間を取って率直に本音を語っていただき、キタザワの素顔を少しでも知っていただこうという企画です。当社にとって、諸刃の剣になりかねない企画ですので、お手柔らかにお願いします・・・。
元NHKのディレクター・研究所主任研究員で、退職後は翻訳家として活躍している大谷堅志郎さん。声楽出身で、ピアノの洋楽育ちながら、いまは三味線教師・演奏家の大谷園子さん。とても仲のいいお二人のお住まいは、瀟洒(しょうしゃ)ながら、普通の家と、とりたてて大きな違いはありません。しかし、建築時には、実は他に例を見ない驚くべき試みがなされていました。
リフォームの場合は、たいていは住んだまま施工するのですが、大谷邸は、完全な建て替えなのに、一時的に引っ越すことをせず、ずっとお住みになったまま施工したのでした。家を半分壊し、そこに半分を新築して移り住み、その後残り半分を壊し新築し、最終的に接合させたのです。さぞかし土地が広かったのでは、と思われるかもしれませんが、土地は約50坪、建坪も30坪。この工事を提案し実現したのがキタザワでした。建築の経緯や当時の様子などを、大谷ご夫妻にうかがってきました。